ITエンジニアは現代社会に欠かせない職業の一つです。技術の進歩とともに需要が高まり、高収入を得られる可能性も大きい職種です。ここでは未経験の人向けに、ITエンジニアに必要なスキルや知識、そして年収アップのための方法について詳しく解説します。
この記事でわかること
- ITエンジニアの種類がわかる!
- 職種ごとに求められる知識やスキルがわかる!
- 年収をアップするために必要なスキルがわかる!
ITエンジニアに必要な基本的スキル
まずは、ITエンジニアとして働くために必要な基本的なスキルを紹介します。
社内エンジニアに必要なスキル/知識
- コミュニケーションスキル
- ヒアリングのスキル
- 問題解決スキル
- IT知識全般
- プロジェクト管理スキル
コミュニケーション能力
企業内の社員からの問い合わせに対応したり、システムの導入を説明したりするため、円滑なコミュニケーション能力が求められます。人とのコミュニケーションや人とのやり取りが得意な人が向いているでしょう。
ヒアリング能力
社員の業務内容を正確に把握し、最適なシステムを提案するため、ヒアリング能力が重要です。
問題解決能力
システムトラブルが発生した場合、迅速に原因を特定し、解決策を提案する能力が求められます。外部ベンダーにシステムの復旧依頼を行うためにも、システムトラブル時の障害部位の見極めなどが必要になります。
IT全般の知識
ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなど、ITに関する幅広い知識が必要です。もちろん社内SEもインフラ部門、アプリ部門、ネットワーク部門に分かれていることが多いですが、小さい会社の社内SEの場合には、総合的な知識が必要になります。
プロジェクト管理能力
小規模なシステム導入プロジェクトを管理する能力も求められることがあります。システム部門の課長クラスになると、大規模システムの社内部門との調整や外部ベンダーとの交渉やQA対応なども必要になります。
システムエンジニアに必要なスキル/知識
- プログラミングスキル
- 設計スキル
- データベーススキル
- 問題解決スキル
- コミュニケーションスキル
プログラミングスキル
システム開発に必要なプログラミング言語(Java、C#、C++、HTML、Javascriptなど)の概要を読み取れるスキルが必要です。実際のプログラミングスキル自体は、アプリケーションエンジニアでない限りは急ぎ身に着ける必要はありません。
設計スキル
システムの設計書を作成し、システムの全体像を把握する能力が必要です。システムを構築する上で、ドキュメントに残して設計することが非常に重要です。設計スキルにはドキュメント作成スキルも重要な要素となります。
データベーススキル
データベースの設計、SQLの知識が必要です。
データベースの種類は複数ありますが、Oracle(Oracle社)、SQLServer(Microsoft製)、PostgreSQL、MongoDBなど有名どころを1つ覚えておけば、他でも考え方は流用できます。
問題解決能力
システム開発中や運用保守中に発生する様々な問題を解決する能力が必要です。
コミュニケーション能力
顧客やチームメンバーと円滑にコミュニケーションをとる能力が必要です。
アプリケーションエンジニアに必要なスキル/知識
- プログラミングスキル
- UI/UX設計スキル
- フレームワークの知識
- デバッグテスト/ツールスキル
- モバイル開発スキル
プログラミングスキル
アプリケーション開発に必要なプログラミング言語(Java、Python、Swiftなど)のスキルが必要です。
アプリケーションエンジニアの基本中の基本はプログラミング言語の習得です。以下の言語のうち、最低でも1つは深く理解しておくことをおすすめします。
- Java
- Python
- JavaScript
- C++
- Ruby
- Cobol
これからの時代のおすすめ言語は、Pythonです。比較的新しい言語でまだまだ技術者も少ないです。ライブラリも豊富で使用しやすい言語です。JavaやC++も汎用性が高いのでおすすめです。
UI/UX設計スキル
ユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)を考慮した設計能力が必要です。HTMLやCSSなどと合わせて、デザインスキルの概要を学んでおくとよいでしょう。
フレームワークの知識
様々なフレームワーク(Spring、Reactなど)の知識があると開発効率が上がります。
デバッグスキル
開発したアプリケーションの不具合を修正する能力が必要です。
モバイル開発スキル(場合によっては)
スマートフォンアプリ開発に必要なスキル(Swift、Kotlinなど)が必要になる場合があります。
Webエンジニアに必要なスキル/知識
- フロントエンド開発スキル
- バックエンド開発スキル
- データベーススキル
- フレームワークの知識
- レスポンシブデザインスキル
フロントエンド開発スキル
HTML、CSS、JavaScriptなどのフロントエンド技術を用いたWebページの構築スキルが必要です。
バックエンド開発スキル
サーバーサイドのプログラミング言語(PHP、Ruby、Pythonなど)を用いたWebアプリケーションの開発スキルが必要です。
バックエンド開発スキルの場合、これからの時代のおすすめ言語は、Pythonです。比較的新しい言語でまだまだ技術者も少ないです。ライブラリも豊富で使用しやすい言語です。しかしまだまだ現場ではPHPやRubyも使用されており、どれを覚えても問題はないでしょう。
データベーススキル
Webアプリケーションで使用するデータベースの設計、SQLの知識が必要です。
データベースの種類は複数ありますが、Oracle(Oracle社)、SQLServer(Microsoft製)、PostgreSQL、MongoDBなど有名どころを1つ覚えておけば、他でも考え方は流用できます。
フレームワークの知識
様々なフレームワーク(Laravel、Ruby on Railsなど)の知識があると開発効率が上がります。
レスポンシブデザインスキル
異なるデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)に対応したWebサイトを構築するスキルが必要です。
インフラエンジニアに必要なスキル/知識
- サーバー構築・管理スキル
- ネットワーク構築・管理スキル
- セキュリティ知識
- OS知識
- クラウドサービスの知識
サーバー構築・管理スキル
サーバーの設置、設定、管理スキルが必要です。ラック重量や電圧、配線などハードウェア面の知識とハードを操作するためのソフトウェア面の両方の知識が必要になります。
ネットワーク構築・管理スキル
ネットワーク機器の設定、ネットワークトラブルシューティングスキルが必要です。ネットワーク機器は設定は製品ごとに方法こそ違えど、考え方はほぼ同じです。米国のCisco社(シスコ社)が1番の有名どころです。Cisco社のネットワーク機器のシェア率は、驚異の48.1%となっており、この企業の製品の設定方法や仕組みを抑えられるようになればよいでしょう。
セキュリティ知識
システムへの不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策に関する知識が必要です。不正アクセスやウィルスへの脅威への対策を行う必要があるため、セキュリティについての考え方を理解できるようになればよいでしょう。
Linux/Unixの知識
サーバーやネットワーク機器の多くがLinux/Unixベースとなっているため、LinuxやUnixに対する知識があるとよいでしょう。
クラウドサービスの知識
AWS、Azureなどのクラウドサービスの利用スキルがあると、より柔軟なシステム構築が可能になります。近年はクラウドサービスを使用した構築も増えているため、資格などを取れるとよいと思います。
PM(プロジェクトマネージャー)に必要なスキル/知識
- コミュニケーション能力
- リーダーシップ/チームビルディングスキル
- 計画性/スケジュール管理スキル
- IT知識全般
- リスク管理スキル
- 問題解決能力
コミュニケーション能力
チームメンバー、顧客、関係各所との円滑なコミュニケーション能力が必要です。
リーダーシップ
チームをまとめ、目標達成に向けて導く能力が必要です。チームの目標達成も大切ですが、チームを1つにまとめ上げるチームビルディング能力なども求められます。
チームのメンバーの性格を把握し、何かメンバーの悩みがあれば相談に乗るなど、チームの安定的な活動を目的としたリーダーシップを発揮することが大切です。
計画性
プロジェクトの計画を立て、進捗を管理する能力が必要です。スケジュールが遅延した際に、どうやってリカバリーするかなど顧客との落としどころを見つけていくようなスケジュール管理や調整能力が求められます。
リスク管理
プロジェクト遂行中に発生する可能性のあるリスクを事前に洗い出し、対策を講じる能力が必要です。
問題解決能力
プロジェクト中に発生する様々な問題を迅速かつ適切に解決する能力が必要です。
専門性を高めるスキル
基本的なスキルを身につけた後は、特定の分野で専門性を高めることで、より高い年収を目指すことができます。
クラウドコンピューティング
クラウドサービスの需要は年々高まっています。以下のプラットフォームについて学ぶと良いでしょう。まだまだ技術者が足りず、引っ張りだこの状況です。資格を保有できれば、自身の価値を高めることができます。
- Amazon Web Services (AWS)
- Microsoft Azure
- Google Cloud Platform (GCP)
人工知能と機械学習
AI技術の発展に伴い、この分野のスキルを持つエンジニアの需要が急増しています。AIを使うということではなく、製品に組み込まれている人工知能の技術を使いこなすことが求められることもあります。
まだまだ有識者と呼ばれるような人材は少ないため、積極的に知識をつけるとよいでしょう。
- 機械学習アルゴリズム
- 深層学習
- 自然言語処理
セキュリティ
サイバーセキュリティの重要性が増す中、セキュリティスキルは非常に価値があります。特に近年大手の企業がランサムウェア(暗号化ウィルス)の被害にあっており、対策が急務になっています。
- 暗号化技術
- セキュリティプロトコル
- ペネトレーションテスト
ソフトスキルの重要性
技術的なスキルだけでなく、以下のようなソフトスキルも年収アップには欠かせません。
コミュニケーション能力
技術的な内容を非技術者にも分かりやすく説明する能力は、チーム内での価値を高めます。コミュニケーション
問題解決能力
複雑な技術的問題を効率的に解決する能力は、高く評価されます。
プロジェクト管理スキル
大規模なプロジェクトを管理できる能力は、リーダーシップポジションへの道を開きます。
年収アップのための具体的な行動
最後に、年収アップを実現するための具体的な行動をいくつか紹介します。
資格取得
以下のような業界認知度の高い資格を取得することで、市場価値を高められます。
- AWS認定ソリューションアーキテクト
- CISSP(情報システムセキュリティプロフェッショナル)
- PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)
- IPA情報処理資格(基本情報資格試験、応用情報資格試験、高度情報資格試験)
継続的な学習
技術の進歩に遅れないよう、常に新しい技術やトレンドを学び続けることが重要です。オンライン学習プラットフォームや技術カンファレンスを活用しましょう。
ネットワーキング
業界内の人脈を広げることで、キャリアアップの機会を増やすことができます。技術ミートアップや勉強会に積極的に参加しましょう。
まとめ
ITエンジニアとして成功し、高い年収を得るためには、技術的スキルとソフトスキルの両方を磨き続けることが重要です。基本的なスキルをしっかりと身につけた上で、専門性を高め、常に学び続ける姿勢を持つことで、キャリアアップと年収アップの可能性が広がります。自分の興味ある分野で着実にスキルを積み重ね、市場価値の高いエンジニアを目指しましょう。